35歳限界説は本当なのか

2012年9月4日 35歳限界説

年齢は重要な要素

転職を行う時には、年齢は重要な要素になります。
35歳を過ぎたら、転職するのは難しくなるというのは、よく言われることです。

35歳以上の人は、採用を控えたいという企業が存在することは確かです。
特に中小企業はその傾向にあります。
35歳以上の採用を控える理由としては給与が挙げられます。

30代も後半になると、ある程度の給与を払わないと、
企業は人を雇うことはできません。
そのため規模の小さな企業は、
年齢が高い人を雇うのに二の足を踏むようになるのです。

35歳以上が敬遠されるのは、他にも理由があります。
例えば、違う業界に転職しようとするときに、
35歳では新しい仕事を覚えるのに遅すぎるという考え方があります。

20代の人なら、新しい業界に入っても、
柔軟性があるので新しい仕事を覚え、
新しい人間関係に適応できる可能性が高いとみなされるのですが、
35歳以上になると新しい仕事を覚えていくのには時間もかかるし、
それを指導するのも手間がかかると考える企業もあります。

それから、35歳以上になると、転職した場合には即戦力とみなされ、
転職先の企業で中堅幹部と同じ働きをすることが求められます。

これまでとは違う環境の中で、
ある程度のマネジメント能力を発揮しながら、
働き続けるにはかなりの困難が伴います。

やはり企業の求人数が多いのは、
26歳から29歳のあたりで、
ビジネスパーソンとしての生きの良さを求めているわけです。

ただしこの傾向は変わりつつあり、
40歳未満の求人や45歳未満の求人も増えています。

この背景には、2007年に一部の例外を除いて、
企業の採用時の年齢制限が撤廃されたことと、
日本社会全体が高齢化したことがあります。

高いスキルを持っている

35歳以上でも転職に成功する人がいます。

そういった人たちに共通するものは、
高いスキルを持っていることです。
財務、経理、法務といった会社の経営に関連する分野の中で高い水準のスキルを持ち、
仕事の中で実績を上げたことがあれば、転職はうまく行く可能性が高くなるのです。

高いスキル同様に必要とされるのが、人間性です。
コミュニケーションの能力や人望、忍耐力、
適応力、リーダーシップなどが高い人は35歳以上でも転職に成功する可能性があります。

人間的な魅力と言ってもいいかもしれません。
これは当たり前のことに思えますが、
人を引き付ける魅力を身につけるのは簡単ではありません。

ある程度の年月もかかります。
会社の人事部は人間性を見極めるプロです。
このプロの目を納得させる人間性を身につけておく必要があります。