転職と資格の関係

2012年9月4日 転職と資格

資格よりも実務の経験

転職のために、資格を取ろうと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、転職に役立つ資格はあります。
例えば、IT業界で働いておられた方が、
一般企業に転職されるときには、簿記などの資格が役に立つこともあります。

しかし、有力な資格を取得したからと言って、
すぐに今より条件の良い会社に転職できるわけではありません。

企業が重視するのは、資格よりも実務の経験です。
資格を持っていることは、転職の際に不利になることはないと言えますが、
転職の絶対的なプラス条件とは言えないのです。

普通の会社で働きながら、英語を勉強し、
TOEICで高得点を取っても、
外資系の会社にすぐに転職できるわけではありません。

外資系の会社は、TOEICの点数よりも、英語を使って何ができるか、
どういう仕事をやったことがあるかを重視します。

普通の会社の海外部門で働きながら、英語を使った実務経験があり、
なおかつTOEICのスコアも高ければ、外資系の会社の人事部の評価も高くなります。

実務経験を生かせる資格

こういったことから、今の会社で働きながら、
その実務経験を生かせる資格を取るのが、転職の際に役立つことが分かります。

例えばシステムエンジニアの仕事をしながら、
中小企業診断士の資格をとるのは、転職の時の大きな武器になります。

中小企業診断士は、中小企業のコンサルタントを行う仕事です。
特に経営課題について診断や助言をします。

中小企業診断士の資格を取ったからと言って独立する必要はありません。
その資格を武器にIT関連企業に転職して、
その会社の製品や技術を中小企業に売り込むときに、資格を役立てることができるのです。

ただし、違う業界に転職するときには、資格が武器になることがあります。
特に20代の方が転職するときには、資格は役に立ちます。

例えば、サービス業界で働いていた方が、IT業界に転職するときには、
IT関連の資格を持っていれば、有利になります。

資格を取得したことで、その業界で働きたいという熱意を認められるのです。

資格よりも実務経験を企業は重視しますが、何も資格がないよりは、
何か資格を持っていたほうが、転職の際に有利になることは間違いありません。

転職の際に有利な資格としては、TOEIC、中小企業診断士、簿記といったものです。
こういった資格を取れたら、それを今の会社で何とか生かすようにしましょう。

それが難しいなら、転職先の会社のことをくわしく調べて、
資格がどのように生かせるかアピールするようにしたら、実務経験がなくても道は開けてきます。